博覧会・展覧会」タグアーカイブ

博物館・美術館などでの展示会

ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展 1

現在、福岡アジア美術館にて開催中の巡回展「ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展」が開催中です。

「福岡アジア美術館」は、地下鉄空港線中洲川端駅すぐの民間テナントビル「博多リバレイン」を構成する3棟のビルのうち「リバレインセンタービル」の7・8階に入居しています。地下2階から地上6階までがファッションがメインのイニミニマニモ(eeny meeny miny mo)のフロアです。博多リバレインはもとは第三セクターでしたが、現在は民間企業が運営しています。ちなみに福岡アジア美術館は、民間の美術館ではなく、民間のビルに入居する公営(福岡市)の美術館です。ややこしい…

7階の美術館入場口付近よりかすかに聞き覚えのある音楽が流れてきました。かつて、1970年代後半に大人気だったバンド「ゴダイゴ」のヒット曲「ガンダーラ」を編曲したものでした。ゴダイゴのタケカワユキヒデ氏が音楽監修をした「ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展」は、入場客も男性よりはゴダイゴファンの世代おぼしき女性の姿が多かったのが印象的でした。この巡回展のために、ガンダーラの他、新曲が会場内で流されていました。タケカワさんいわく「この当時の音楽は楽譜も音色も残っていないので、現代に残るアジアの民族楽器で曲を作った」とのことです。ゆったりとした旋律が心に染み渡ります。

仏教の開祖・釈迦(ゴータマ・シッダールタ)は、インド北部ルンビニにて誕生しました。彼の生没年は学者の説によって大きく異なります。南伝仏教では「紀元前624年に誕生・紀元前544年に80歳で入滅」とされています。

紀元前3世紀ごろ、マウリヤ朝(インド)により仏教がガンダーラ地方(パキスタン~アフガニスタン)に伝来しました。紀元前後にヘレニズム文化の影響を受けて仏像が誕生しました。紀元2世紀ごろクシャン朝(クシャーナ朝)において仏教美術が発達、それはインドや西域(中国の西方にある国々)、そして中国へ伝播してゆきました。

ガンダーラより西に位置するバーミヤン地方(アフガニスタン)へは紀元1世紀ごろに大乗仏教が伝播しています。バーミヤン仏教遺跡群にある高さ55メートルの西大仏と38メートルの東大仏は世界遺産でもあります。しかし、7年前の2001年3月、タリバンがその大仏を破壊するという蛮行に出ています。展覧会では、バーミヤンの2大仏についてのコーナーが設けられていました。

次回に続く ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展2