日別アーカイブ: 2020年12月6日

篠栗四国八十八箇所 2

前回の記事 篠栗四国八十八箇所1

今回は篠栗四国八十八箇所・第八十八番札所と記された山道の案内板に沿って、コンクリート製の石段を登った顛末を記載します。

前回、南蔵院へ出かけた際にも『この上15分ぐらいで 篠栗四国第八十八番 薬師如来霊場があります。』と記載された看板を見かけていました。しかし、その時は親族らと一緒に行動していたため、自分一人で自分勝手に動くことはできませんでした。ま、県内だし「また機会があれば」と思ってその時は諦めました。

そして、やっと石段を上がるチャンスが巡ってきました。今回も(例によって)一人でのお出かけです。山へ入るにしても、15分くらいで札所に到着するのなら、あまり厳しくはないだろう―と考えていました。厳しくはな…い…、いや甘かったです!


篠栗四国第八十八番札所へ

わたしは階段を上がって、第八十八番札所を目指しました。山登りなんで何年振りでしょうか。わたしの中では、数年前に太宰府天満宮に出かけた際、本殿すぐそばの山に入って「天開稲荷社」に出かけたのとあまり変わらないだろうと想像していました。ミュールで山道に入ってゆく若い奥さん だっているのだから。

そんな期待はすぐに打ち破られてしまいました。コンクリ製の石段が敷設されているとはいえ、(わたしにとっては)かなり本格的な山登りでした。途中、右手に朽ちた鳥のオブジェが出てきました。誰がこんな場所に置いたのでしょうか。


不思議な鳥のオブジェ

じきにコンクリの石段があることにはあるものの、それが目立たなくなり、落ち葉が積もった土になりました。しばらく土の上を歩くと今度はコンクリが。コンクリと山肌の道が交互に現れてきます。いつの間にか、木戸不動の滝の音も聞こえなくなっていました。


かなりの竹が倒れている


ここまでくるとかなり息があがってしまったが…


入山してまだ3分しか経っていなかった

山は竹林が覆っていましたがお遍路道でもあります。コンクリの石段が一時的に消えたとはいえど、しばらくはそのまままっすぐに進むことができました。しかし、途中で道が二手になっているような場所に出くわしてしまいました。正しい道は1本です。わたしは左手の道を進みました。途切れたコンクリ板が見えたので安心しました。

冬物のダウンコートを着ていたため、暑くて汗をかいてしまいました。コートを脱いで手に持ち、感染予防のためのマスクを外しての登山です。

足はがくがく、息は絶え絶え。本当に札所にたどり着けるのでしょうか。案内板には15分ぐらい、と記されているもの、実際には30分以上は山をのぼっている感覚です。太宰府のミュールの奥さんだって、こんな山道は歩きたくないでしょう。途中で携帯電話の地図アプリを開いたもの、やはり山の中ということで道がありません。正直、山間部ではあまり役には立ちませんでした。

それでも、途中で小さな祠や石碑が見えてきました。そろそろ民家が近いのでしょうか。少し安心しました。


小さな祠


沢の水が輝いている


お供えがされた石碑

足元を沢の水が流れています。目の前に『第八十八番霊場(本尊薬師如来)→約50m』と記された案内板が。やっと山を抜けることができました。ここまで何時間かかったでしょうか。案内板の方向を向けば、なんということでしょう! 札所があるではありませんか! 50メートルではなく5メートルです。いや、5メートルもありませんでした。


霊場(札所)が近い…?


―と思ったら札所が!


左側には十三仏が建立


札所正面


こちらでもロウソクと線香を購入 お線香をあげる

ここでしばらく休憩します。いきなり山登りをしたため、足はがくがくしています。目の前に道路がありますが、よそ者(参拝客)ゆえに土地勘が全くないため、果たして、南蔵院か駅の方面へ無事にたどり着けるか不安です。仕方がないので、先ほど来た登山道を戻ります。


ここからまた山道に戻る


空が青いぜ!

また来た道を戻ります。ざくざくと下山します。しばらく進むと二股に分かれた場所へ出ます。往路はヘロヘロになりつつ、復路は足をガクガクさせつつ山の中を進みます。しばらく下山してゆくと、例の鳥のオブジェの場所へ出ました。滝の音もだんだんと聞こえてきます。薄っすらと参拝客らの姿が見えたときにはホッとしました。無事に南蔵院の境内に到着しました。

そのあとは稲荷神社や釈迦涅槃像方面へ足を延ばしたわたしです。

帰宅してから、画像のデータをパソコンに移す作業をしていて気が付いたのですが…わたしが到着した札所は、第八十八番ではなく第五十八番だったのです。えええ? 後でネットで検索してみると、第八十八番札所は山を抜けてさらに50メートルほど道を進んだ場所に…_| ̄|〇。そんなあ~。わたしが到達した第五十八番札所(大久保観音堂)の本尊は千手観世音菩薩です。

因みに、自宅に戻ってから、山道を撮影した時刻を確認すると、「この先八十八番霊場あります」の立て札から「この先50メートル」立て札まで16分でした(30分じゃなかったんかい!)。第八十八番札所までたどり着くとしたら、あとどのくらい時間がかかったでしょうか。

―第八十八番札所を参拝できる日は果たして来るのか? しじへ(←つづく、の意)

次回に続く 篠栗四国八十八箇所3

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