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小倉城

今日は天気がよく、かつ、散歩に出かけたい気分でした。だので、ちょっと足をのばして北九州市小倉北区の小倉城まで出かけました。近場はともかく、遠出など休暇の時期でもない限りなかなかできません。

わたくしが小倉城に行ったのは、実はこれが2回目です。一度目は8年前の2007年(平成19年)、ちょうど小倉城の屋根瓦(約8万~9万枚)を全面吹き替え工事、および外壁の漆喰の全面補修工事の最中でした。そのときは工事中でしたが内部に入ることができました。

小倉城は、つまびらかではないもの、13世紀中葉、紫川の河口の西岸にあった丘に築城されたといわれています。文永年間(1264年~1274年)に、緒方大膳亮帷重が居城しています。その後、毛利勝信や細川忠興が城の改修を施しています。現在の城は、1959年(昭和34年)に鉄筋コンクリートで築城されたものです。

画像は道なりに城の中に入るまでを追っています。


小倉城 外観


案内板


葉を落としたサクラの木


観光客の姿がみられる


天守閣への入場口 扁額

城内は一部を除いて「撮影禁止」です。天守閣1階の小倉祇園太鼓と1階・2階にある2枚の雌雄のトラの屏風絵、佐藤高越・作、「千客万来 迎え虎」(1960年・昭和35年)、「麗虎招福 送り虎」(1961年・昭和36年)と5階の展望ゾーンからの風景は撮影可能でした。

1階は『歴史ゾーン』。1階の入場してすぐには、南蛮時代の外国船の甲板がモチーフとなった展示品、そして戦国時代の小倉城周辺のジオラマが設置されています。そして、戦国時代の甲冑や町娘の着物など。これらは展示品は撮影禁止です。順路に沿って進むと「迎え虎」が設置されています。

迎え虎の右側には、コメントが記された札があります。

〝迎え虎〟 佐藤高越筆

此の虎の額を少し離れて見ると どこから見ても虎が真正面から こちらを見ます すぐれた芸術品です

正月前でしたので、迎え虎(オス)の正面に、大鏡餅が置かれていました。大変に見事ですが、悲しいことに、中央に飾られたイセエビの向かって右の触角が折れていました。(´;ω;`)

大鏡餅と一緒に写る迎え虎は珍しいかも? ちなみにこのトラの絵は、左右いずれの位置より見てもトラの顔が真正面に見えるところから、「八方睨みの虎」とも言われています。堂々とした風格のイケメンなトラです。迎え虎の裏手に「小倉祇園太鼓」が展示されていました。


「千客万来 迎え虎」の顔🐯が鏡餅に隠れて見えない💦


大鏡餅 イセエビの右の触角が折れている(´;ω;`)


千客万来 迎え虎(オス)


小倉祇園太鼓 撮影可📷

2階は『城内体験ゾーン』です。殿様専用の「御厠(おかわや)」(和式トイレ)が目をひきます。「大名かご」(レプリカ)や「出陣前の作戦会議」(からくり人形)、「古船場町山車」(1857年(安政4年)建造)など、充実した内容です。

3階は『映像体験ゾーン』です。「からくりシアター」があり、アニメ「小倉城ものがたり」と「飛脚の源さん小倉城下町寄り道見聞」の2本が上映されています。わたくしが見たのは、「小倉城ものがたり」でした。小さな子供でも飽きずに楽しめる内容です。シアターを出て、順路通りに進むと「武蔵と小次郎」の紹介コーナーがあります。宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島での決闘の説明パネルのほか、武蔵の木刀、小次郎の刀、当時の一般的な刀、この3点のレプリカが展示されていました。

4階は『企画展示ゾーン』です。年末ということもあって、地元の小中学生による書道が展示されていました。

5階は『展望ゾーン』。360度、展望も写真撮影もできます。自販機と長椅子が設置されているので休憩もできます。四方からの眺めはとても素晴らしいものでした。


展望ゾーンからの眺め 左側に見えるのは「八坂神社」 正面は「リバーウォーク北九州」

順路に沿って2階まで階段を降りると、フロアには送り虎(メス)が展示されています。美人さんです。こちらは、トラの鼻と口の中に朱色が使われているため、女っぽさを感じます。ただ、残念なことに、送り虎の前には大鏡餅は飾られていませんでした。


麗虎招福 送り虎(メス)

順路の最後、1階ではとらっちゃの大型パネルがありました。ここでも写真撮影ができそうです。とらっちゃは男の子。一見、愛媛県のゆるきゃら「みきゃん」っぽいです。迎え虎と送り虎をモチーフに制作されたようです。トラというよりも茶トラ猫みたいですね。


とらっちゃ(男の子)

現在の小倉城は、展示館・郷土資料館として北九州市民や旅行者に開放されています。トイレや売店は1階にあります。売店は「ここでしか買えない」レアなグッズや食品など、そして、小倉城のマスコット「とらっちゃ」のグッズも売られていました。わたくしはここで「迎え虎」と「送り虎」のフェイスタオルを各1点ずつ購入しました。

ちなみに移動手段はJRでした。一般的には、特急(ソニック)または新幹線(小倉~博多間は九州新幹線ではなく山陽新幹線なんですね)で移動したほうが短時間で済みますが、なにせ、貧乏人ゆえに新幹線も特急もスルー(´・ω・`)。行きも帰りも快速(普通列車)の旅でした。