日別アーカイブ: 2019年4月10日

JR博多駅前広場

4月8日にアップした記事の続きです。こちらでは、JR博多駅前広場に設置されている3基の像の画像について記載します。

黒田節 米治一(こめ・じいち)

銅像のモデルは、黒田官兵衛とその長男・黒田長政に仕えていた家臣の武将・母里友信(ぼりとものぶ)、通称・母里太兵衛です。彼はまた稀代の大酒飲みともいわれています。

銅像は「昭和駅舎」と呼ばれる旧駅ビル・博多ステーションビル時代の1970年(昭和45年)に設置されました。現在の「平成駅舎」ことJR博多シティに建て替えられた際、広場の中心部よりかなり離れた、博多マルイ側に移設されました。

銅像の位置は、賑わい交流空間(大屋根イベントスペース)にほど近く、イベントがない日はまだしも、イベントなどが開催されている場合は、像がテントや仮設の建造物などの陰に埋もれてしまいます。これでは、せっかくのイケメン像も目立ちません。(´;ω;`)💦


「黒田節」

博多節舞姿 安永良徳

こちらの銅像は、「黒田節」の像よりも古く、1968年(昭和43年)に旧駅ビルの敷地内に設置されました。モデルは当時、博多の芸妓で一番人気の「松香(まつか)」さんです。なるほど美人さんですね。携帯電話の画像では、顔が暗く写ってしまい、表情が分かりづらいですね。すみません。(;´Д`)💦

「博多節舞姿」の像は駅舎がJR博多シティに建て替わったのち、博多口でも割と目立つ場所から「西15」のエレベーター室の壁際に移設されました。かつ、台座全体がプラスチック製の蔦のガーランドで覆われています。つるつる滑る素材のため、多分に人が台座に上がらないためだと思われます。現在は「黒田節」像以上に全然目立たない場所に設置されています。松香さんも太兵衛さんも、もう少しよい場所はなかったのでしょうか。


「博多節舞姿」


蔦の中で舞う松香さん

Draped Reclining Mother and Baby Henry Moore

「着衣の横たわる母と子(Draped Reclining Mother and Baby)」は、平成になる前年、バブル経済真っ盛りの1988年(昭和63年)12月に福岡市政100周年を記念して設置されました。イギリスの著名な彫刻家ヘンリー・ムーア(Henry Spencer Moore OM CH FBA)制作の像です。制作は1983年。福岡市のほかに徳島県立近代美術館でも展示されています。

像を購入して英国より搬送・設置するための費用は、当時の金額でおよそ2億円とも3億円ともいわれています。市民の募金活動もありましたね~(遠い目)。失われた30年の今なら、まじに市議会紛糾もんたいね~(またまた遠い目)。本当にバブリー!な時代やったねえ~(またまた…略)。

現在は広場の一等地のこんもりとした花壇の上に設置されています。この英国人母子(おやこ)は、地元・黒田武士の太兵衛さんと博多芸妓の松香さんを差し置いて(!)とてもよい場所をゲットしています。さすがはン億円! ただ、デザインはシンプルで現代的、メンテナンスもよくされていて、今の駅ビル(JR博多シティ)ともよくマッチします。ヘンリー・ムーアの彫刻自体とても素晴らしいものです。


「着衣の横たわる母と子」